霞の猫

昨日の霞、花室川に行ったときの話。
河口側から30メートルほどの場所で釣りしていたオイラは先行者のぶっこみオヤジが帰りそうだったので河口側の先端(岬)に向かいながら釣っていた。

ぶっこみオヤジがいなくなりその近くで何気なく釣っていると「バシャバシャッ」と音が聞こえたので見るとぶっこみオヤジの軽トラがあったあたりに1メートルくらいの浅い水溜りがありその中に50~60cmクラスのナマズがいた、おそらくぶっこみオヤジが釣って水溜りに捨てたんだと思う、オイラはブルーギルなどの外道を釣っても必ずリリースする、生きているからである。

しかし困った、60cmクラスのナマズなどそう簡単に持てないし、蹴飛ばして落とそうにも水面から2メートル以上の高さがあり下に50cmくらいの足場があるからそこに落ちたら即死しかねないのである。

どうしようか考えていると野良猫がナマズの様子を伺っていた、しかし獲物が大きすぎるのであきらめたようである。

そうこうしていると、さっきとは違うなんとなくボスの雰囲気で貫禄十分の太った黒猫が登場した、オイラの脇を警戒しながら通り過ぎナマズに向かっていく、ナマズに近づき様子を見ながら尻尾にかぶりつこうとしているがナマズも抵抗している、3回くらいのチャレンジでようやくナマズの尻尾に喰らいつきそのまま草むらに引きずり込んだ。
ナマズを助けようかと最初は思ったがバリバリと音を立ててナマズを食べている黒猫を見て実家にいる猫のことを考えていた。

実家で飼っている猫2匹のうちの一匹が1年半前から糖尿病になり食事制限で腹いっぱい食べられなくなり人の顔を見ると「餌くれっ」てな感じでニャーニャー鳴いている、台所ですきあらば何かを狙い悪さしたりする、普通の餌しか食べずに魚なんか全然興味がなかったのに糖尿病になった、人間同様遺伝するらしい。

飼い猫なのに腹いっぱい食べられないうちの猫、一方明日ご飯にありつけるか分からない野良ちゃん、そんなことを考えたらせっかくありついたランチを取り上げることなんぞ出来ません、うちの猫の分までお腹いっぱい食べてもらいたい。
ナマズ君、ごめんなさい...合唱。

最後まで見ることなく、久々に霞のくるまやラーメンに向かうオイラでした。